一条工務店の家づくりで、意外と使い勝手を左右するのが「自在棚」です。
我が家では、キッチンまわりに2か所、玄関に1か所、リビングに1か所と、合計4か所に自在棚を採用しました。入居後およそ5年使っていますが、大きな後悔はなく、もう一度建てるとしてもほぼ同じように自在棚を作ると思います。
ただし、キッチンの自在棚は奥行60cmにしたものの、実際に使ってみると通常の家電収納やパントリー用途なら45cmで十分だったと感じています。60cmあっても奥のスペースは意外と有効利用しにくいからです。
この記事では、我が家が実際に採用した自在棚の幅・奥行・棚の高さ・コンセント位置と、5年ほど使って分かったことをまとめます。
| 設置場所 | サイズ | 主な使い方 | 使ってみた感想 |
|---|---|---|---|
| キッチン① | 幅1マス・奥行60cm | 家電収納+パントリー的な収納 | 幅は十分。通常用途なら奥行45cmでもよかった |
| キッチン② | 幅1マス・奥行60cm | 家電・食品ストック+セカンド冷蔵庫 | セカンド冷蔵庫には60cmがフィット |
| 玄関 | 幅1.5マス | 玄関収納 | 幅を広めに取って使いやすい |
| リビング | 幅1マス | リビング収納 | 上部照明がお気に入り。LANとコンセントは追加すればよかった |
一条工務店の自在棚を5年使った結論
先に結論を書くと、自在棚を採用して正解でした。
家電収納ユニットのように用途が固定されすぎず、置く物が変わったら棚板を動かせます。棚板を抜いたり、あとから追加購入したりできるので、家を建てる時点ですべての収納を完璧に決め切る必要もありません。
我が家でも、当初考えていた85cm・135cm・170cm付近の棚位置を基本にしながら、実際の生活に合わせて微調整したり、棚板を追加したり外したりしています。
「暮らしが変わっても収納側を変えられる」ことが、自在棚の一番のメリットだったと思います。
我が家のキッチン自在棚|家電収納+パントリーとして使用
一条工務店のキッチンでは、カップボード(バックセット)、冷蔵庫、家電収納ユニット、自在棚などを組み合わせて収納を考えることになります。
電子レンジなどの家電をすべてカップボードの上に並べる方法もありますが、家電が増えると天板が物で埋まりやすくなります。そこで我が家では、縦方向を使える自在棚を組み合わせました。
我が家はキッチンまわりに自在棚を2本設置しました。ひとつはキッチンの延長、もうひとつはキッチン背面にあるカップボードの延長です。
どちらも幅1マス・奥行60cm。電子レンジなどの家電を置くだけでなく、食品やストック品も収納しており、パントリーのような使い方もしています。
幅については1マスでもたいていの物を収納でき、5年ほど使って不満はありません。
奥行60cmを使った結論|選べるなら45cmで十分
我が家は奥行60cmにしましたが、今もう一度選ぶなら、通常のキッチン収納では奥行45cmを第一候補にします。
棚は深ければ収納量が増えるように思えますが、実際には奥の物が取りにくくなり、60cmの奥行をすべて有効利用するのは意外と難しいです。我が家の使い方では電子レンジも置けるため、今選ぶなら45cmで十分だったと思います。ただし、電子レンジは機種ごとに本体寸法や必要な放熱スペースが異なるので、採用する機種の取扱説明書で確認が必要です。
ただし我が家には例外があります。自在棚の下にセカンド冷蔵庫を置いているため、その部分については60cmの奥行がうまくフィットしています。
セカンド冷蔵庫は飲み物や食品のストックに便利ですが、使ってみると電気代は意外とかかると感じています。便利さとのバランスで考えた方がよさそうです。
幅1マスで足りる?
キッチンの自在棚は2か所とも幅1マスです。
家電と食品ストックを置いていますが、我が家では1マス幅で特に困っていません。大きなパントリーを別に確保できない場合でも、自在棚を家電収納と食品収納の兼用にすると、かなり使い勝手のよいスペースになります。
一方で、我が家は大型冷蔵庫を置くスペースも確保したかったため、建築時には自在棚の幅を調整して冷蔵庫側に寸法を回すことも検討しました。
家電収納にするなら棚の高さをどうする?
家を建てるときに我が家が考えていた棚位置は、85cm・135cm・170cm付近でした。
| 棚の高さ | 当初想定していた用途 | 現在の考え方 |
|---|---|---|
| 170cm | ホットプレート、花瓶など使用頻度の低いもの | 使用頻度の低い物を中心に。棚板は生活に合わせて調整 |
| 135cm | トースター | トースターは現在カップボードへ。固定せず用途変更できるのが便利 |
| 85cm | 電子レンジ・ケトル | 電子レンジは自在棚。ケトルは現在カップボード |
| 床付近 | ゴミ箱・セカンド冷蔵庫(建築時はコンセント高さ20cmを計画) | セカンド冷蔵庫を設置 |
建築時には炊飯器をカップボードに置く計画にしていました。実際には、設計時に想定した家電配置のまま暮らし続けるとは限りません。我が家もトースターとケトルは現在カップボード、電子レンジは自在棚という配置になっています。
だからこそ、棚板を上下に動かしたり、追加したり、不要なら外したりできる自在棚との相性がよかったです。
棚板は建てた後でも追加できる
棚板は入居後にも追加購入しました。
最初から棚板を多めに入れておく方法もありますが、実際に収納する物が決まってから増やせるので、必要以上に枚数を悩まなくてもよかったと思います。
コンセント位置は奥にして正解だった
自在棚を家電収納として使うなら、棚そのものと同じくらい重要なのがコンセントです。
我が家も設計時に、コンセントを横向きにするか、棚の奥側に設置するか悩みました。最終的には奥に設置しましたが、これは正解でした。
手前にコンセントがあると家電や収納の邪魔になりやすく、コードも目立ちます。奥行のある自在棚なら、奥側にコンセントがあっても目立ちにくく、家電のコードもすっきり収められます。
電子レンジなど消費電力の大きい家電を置く場合は、コンセントの高さや口数だけでなく、回路についても設計時に確認しておくと安心です。
我が家の打ち合わせ時には、アースコンセントにしておくとアースが取れるほか、ブレーカーも専用の端子にしてくれるとの説明を受けました。また、ブレーカーは一つの端子で2000Wまでとのことでした。
そのため、電子レンジ用に一口分けたり、必要に応じて炊飯器用も分けておくと、同時使用時にブレーカーが落ちるリスクを抑えやすいと考えました。
棚板を壁から15〜30mm離したのもよかった
もうひとつ設計時にお願いしたのが、棚板を壁にぴったり付けず、15〜30mmほど前に出すことです。
建築前は、コードを後ろに通しやすくすることと、将来的に棚の後ろへテープ照明などを仕込める余地を作ることを考えていました。
実際に暮らしてみても、この隙間があることでコードを後ろに通しやすく、役に立っています。
ゴミ箱・セカンド冷蔵庫の下は床暖房を抜いた
設計図を確認したところ、当初は自在棚の下にも床暖房が入る設定になっていました。
我が家ではゴミ箱やセカンド冷蔵庫を置く予定だったため、その部分の床暖房を抜いてもらいました。
冷蔵庫などを置く位置が最初から決まっているなら、床暖房の敷設範囲も図面段階で確認しておくとよいと思います。
一条工務店 床暖房のエリア設定|ゴミ箱・冷蔵庫の下はどうする?
自在棚で後悔しないために確認したいこと
1.奥行を深くしすぎない
我が家は60cmを採用しましたが、通常の家電収納・パントリー用途なら45cmで十分だったと感じています。奥行が深すぎると、奥の物が取り出しにくくなります。
2.置きたい家電の寸法を確認してから棚を決める
電子レンジ、炊飯器、トースターなどは、本体寸法だけでなく放熱スペースや扉の開閉も確認します。特に電子レンジは機種によって必要な設置スペースが違うため、棚寸法だけで判断しない方が安全です。
3.コンセントを棚板とセットで考える
棚板の位置を変えたらコンセントと干渉した、という状態は避けたいところです。家電の位置、棚板の高さ、コンセントの高さをセットで検討します。
4.コードを通すスペースを作っておく
我が家では棚板を壁から15〜30mmほど離しておきました。実際にコードを通すときに便利です。
5.ゴミ箱はふたを開けた状態まで考える
自在棚の下にゴミ箱を置く場合は、本体の高さだけでなく、ふたを開けたときに上の棚板へ当たらないか確認しておきます。上方向に大きくふたが開かないタイプを選ぶ方法もあります。
6.棚板は後から変えられる
自在棚は棚板を動かしたり、追加したり、外したりできます。設計時に現在の家電だけへ最適化しすぎず、将来の変更余地を残しておくのがおすすめです。
7.収納だけでなくLAN・電源も考える
これは我が家の数少ない後悔です。リビングの自在棚の一番上にWi-Fiルーターを置けるよう、LANとコンセントをあらかじめ設置しておけばよかったと思っています。
ルーターやネットワーク機器は高い位置へ置きたいこともあるので、リビングなどの自在棚を作るなら「将来ここに機器を置くかもしれない」という視点も入れておくとよいです。
一条工務店 LANケーブルをCAT5eからCAT6A対応10Gbpsに変える
家電収納ユニットと自在棚、どちらがいい?
一条工務店では、自在棚ではなく家電収納ユニットを採用する方法もあります。
我が家が検討した当時、家電収納ユニットについて気になったのは、費用がそれなりにかかること、天井近くまで収納として使い切りにくいこと、扉などの開け閉めが必要になることでした。
一方、収納を隠して見た目をすっきりさせたい場合などは、家電収納ユニットが向いているケースもあります。
| 比較 | 自在棚 | 家電収納ユニット |
|---|---|---|
| 棚高さの変更 | しやすい | 自由度は低め |
| 家電の入れ替えへの対応 | しやすい | 収納寸法の影響を受けやすい |
| 収納量 | 天井近くまで使いやすい | ユニット形状による |
| 見た目 | オープン収納 | 隠しやすい |
| 我が家の結論 | 採用して正解 | 採用せず |
約5年使った現在も、我が家では家電収納ユニットではなく自在棚を選んで正解だったと思っています。もう一度建てるとしても、ほぼ同じ選択をします。
一条工務店のキッチン カップボードと収納と家電収納 どれを選ぶか?
キッチン以外にも自在棚を採用
自在棚はキッチンだけでなく、玄関やリビングなどにも使えます。我が家では場所に合わせて幅や使い方を変えました。
玄関は1.5マス幅
玄関には1.5マス幅の自在棚を設置しました。
キッチンの1マス幅より広く取り、玄関まわりの収納として使っています。自在棚は同じ設備でも、置く場所に合わせて幅を変えられるのが便利です。
リビングは1マス幅+上部照明
リビングには1マス幅の自在棚を設置しました。
ここでひそかに気に入っているのが、自在棚の上に照明を付けたことです。
棚は壁際にあるので、天井照明だけでは中が陰になりやすいことがあります。上から照らせる照明を付けたことで棚の中が見やすくなり、夜は棚全体がほどよく明るくなります。
必須ではありませんが、リビングなど人目につく場所に自在棚を作るなら、収納だけでなく照明も一緒に考えておくのはおすすめです。
一方で前述の通り、最上段にWi-Fiルーターを置く可能性まで考えてLANとコンセントを仕込まなかったことは、今なら改善したいポイントです。
一条工務店の自在棚とは?
自在棚とは、棚柱と棚受けを使い、棚板の高さを変更できる収納です。一条工務店でもキッチンだけでなく、玄関やリビングなどさまざまな場所に採用できます。
我が家が実際に使って感じた魅力は、単に「棚の高さを動かせる」ということだけではありません。暮らし方や家電が変わっても、棚板を追加・撤去・移動して対応できることです。
我が家の建築当時の自在棚サイズ・価格・仕様
※ここからの型番・価格・耐荷重・薄壁寸法は、我が家が家づくりをしていた当時の記録です。一条工務店の仕様や価格は契約時期・商品によって変わる可能性があるため、現在建築中の方は最新の見積書・仕様書・設計担当者で確認してください。
建築当時に検討した自在棚のサイズ
| 型番 | 当時の記録 |
|---|---|
| AS1030 | 奥行300mm × 幅1マス |
| AS1530 | 奥行450mm × 幅1マス |
| AS2030 | 奥行600mm × 幅1マス |
| AS3030 | 奥行900mm × 幅1マス |
当時は、一つの収納内で奥行の異なる棚板を使う場合、支柱を複数設置する方法も検討できました。
また、グランセゾンでは壁厚の関係で自在棚の有効幅が変わり、我が家の記録では1マス幅が749mm、両側を切り詰めることで449~749mm程度の範囲で調整する案を検討していました。
我が家では大型冷蔵庫を置きつつカップボード幅も確保したかったため、自在棚側を調整して冷蔵庫置き場へ寸法を回しました。
薄壁の厚さ|建築当時の記録
自在棚の両側に壁が必要な場所では、薄壁を使うことも検討しました。我が家のグランセゾン打ち合わせ時の記録では、次の2種類がありました。
- 厚さ90mm:下地60mm+15mm×2
- 厚さ60mm:下地30mm+15mm×2
価格|建築当時の記録
我が家の当時の記録では、棚柱セットが7,800円、棚板4枚で1万円。いずれも税別で、合計すると税込2万円程度という認識でした。
棚板は一条工務店のものだけでなく、ホームセンターや材木店で好みの板を用意する方法もあります。我が家では入居後に純正の棚板を追加購入しました。
耐荷重・壁補強|建築当時の説明
我が家が設計時に聞いた説明では、910mm幅の自在棚の耐荷重は20kg、フリーカウンターも20kgとのことでした。また設計士さんからは「フリーカウンターに20kg載せると少したわむ」という説明も受けました。
自在棚設置のために別途壁補強費がかからないという説明も当時受けています。
これらは現在の全商品・全仕様にそのまま当てはまるとは限らないため、重い電子レンジや家電を載せる場合は、採用する棚板の最新仕様を確認してください。
DIY・後付けする場合
自在棚は一条工務店の純正品に限らず、リフォームやDIYで設置する方法もあります。
元記事では南海プライウッドの自在棚も検討していました。左右の壁に棚柱を取り付ける方法のほか、商品によっては背面側へ棚柱を設置するタイプもあります。DIY・後付けの場合は、下地位置や棚板・金具の耐荷重を商品仕様に合わせて確認してください。
ロールスクリーンは必要?
自在棚の中を隠すため、ロールスクリーンを付ける方法もあります。
我が家は設置していませんが、約5年使ってロールスクリーンはなくても特に困っていません。
収納物を完全に隠したい人には便利ですが、出し入れのしやすさを優先するなら、オープンなままでもよいと思います。
先輩施主さんの自在棚実例
我が家が設計していた当時、先輩施主さんの実例もかなり参考にしました。以下は元記事で紹介していた実例です。投稿自体が古くなっていても、棚の奥行や家電配置を考えるヒントとして残しています。
奥行45cmの家電収納|st.home.ismさん
オークの造作家具が素敵なおうち。バックセットは一条工務店のカップボードではなく造作で、その隣に自在棚の家電収納を作っています。
棚板はホームセンターでカットした18mm厚のパイン集成材。元記事で確認した実例では奥行45cmで、「深すぎず浅すぎず」という考え方でした。コンセント高さは110cm/150cm。
山崎実業towerの吊り下げ式ワイングラス収納など、棚のアレンジも参考になります。
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炊飯器をスライドできるDIY自在棚|ma_ka.ismtさん
自在棚をDIYで作った実例です。DIYする場合は壁の下地補強を入れておくと施工しやすくなります。
炊飯器の棚板はレールで手前に引き出せるようになっており、奥行は50cm。元記事で紹介したコンセント高さは、20cm(ルンバ/ホームベーカリー)、90cm(炊飯器)、120cm(電子レンジ/ケトル)、175cm(防犯カメラモニター)でした。
棚板はパイン集成材をホームセンターでカットし、重いものを載せる板は25mm厚という実例です。
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家電収納棚そのものをDIYした例も紹介されていました。
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スライドテーブルの実例|eri_homeさん
棚や家電の位置関係を図で分かりやすく紹介されていた実例です。
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スライドテーブルを付けた実例も参考になります。
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一条工務店以外の家電収納実例|ishiko.myhomeさん
自在棚で家電収納を作る方法は、一条工務店だけのものではありません。こちらは積水ハウスで自在棚を使って家電収納を作った実例で、図が分かりやすく参考にしていました。
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キッチン以外で自在棚を使う実例|dori_ismartさん
自在棚をキッチン以外で使うアイデアとして紹介していた実例です。我が家も実際に玄関とリビングへ自在棚を採用しました。
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ゴミ箱と自在棚|ishiko.myhomeさん
自在棚の下へゴミ箱を置く場合は、ふたの開き方もポイントです。元記事では、上に大きくふたが跳ね上がらないZITAのゴミ箱を紹介していました。
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まとめ|もう一度建てても自在棚を採用する
我が家では、キッチンに2か所、玄関に1か所、リビングに1か所の自在棚を採用しました。
約5年使っていますが、大きな後悔はありません。家電収納ユニットではなく自在棚を選んだのも正解だったと思っています。
特にキッチンでは、電子レンジなどの家電収納だけでなく、食品ストックを置くパントリーとしても便利です。幅1マスでも我が家には十分でした。
一方、奥行60cmは少し深く、セカンド冷蔵庫を置くような理由がなければ、今選ぶなら45cmを第一候補にします。
棚板を後から動かしたり増やしたりでき、家電や暮らし方が変わっても対応できるのが自在棚の良さです。
もう一度家を建てるとしても、我が家ならほぼ同じように自在棚を作ります。ただしリビングの最上段には、Wi-Fiルーター用のLANとコンセントを追加します。


