Tesla社のSUV Model X。新車価格1078万円の電気自動車のSUVです。茨城のひたちなか海浜公園までネモフィラを見に行ってきました。
Model X
TeslaのSUVはModel Xというシリーズで発売されています。
電池の容量によってグレードが別れていて、「75D」「90D」「100D」の松竹梅の3クラス構成。全グレード共に4輪駆動になります。
数字は電池容量を表していて、75Dであれば75kWh、100Dなら100kWhという具合になっていて、シート数によって値段がかわってきます。一番安い75Dでも、シート数を7シートにしたりすると余裕で1000万円を超えてきます。
1kwhあたり4キロから5キロ走るので、スタンダードレンジ・75D(996万円)で300km弱、100Dなら400キロの航続距離です。
ちなみにパフォーマンスP100Dのルーディークラス(1347万円)は、0-100km/h加速は2.9秒という加速性能。ポルシェやGTRよりも早いです。暴力的というかものすごい加速を見せます。
Tesla Model Xの外観
遊び心満載のTesla Model X。いろんなところにアメリカらしいユーモアを感じます。
ドアノブがない
Tesla Model Xの側面はすっきり。ドアハンドルがありません。
ドアは銀色の部分をプッシュするか、リモコンで開ける仕組みです。
こだわってますね~。
ガルウィング
Tesla Model Xの後席ドアはガルウィングになっています。Teslaではなぜかこのドアのことをファルコンドアと読んでいます。ガルはカモメ。ファルコンはハヤブサ。カモメでもハヤブサでもそんなに違わない気もしますが、社長のこだわりなのでしょうか?(笑)
ファルコンドアの開閉は極めてなめらか。
ドアには数か所駆動部があり、ハリウッド映画に出てくるようなロボットのように滑らかに動きます。
メーカーによれば、日本で主流のスライドドアよりせまい空間で乗降できるとのことですが、本当?
ファルコンドアは隣に車があってもしっかり開け方を工夫して開けてくれるそうですが、ちょっと怖くて試せませんでした。(笑)
高さがあるところではセンサーでちゃんととまるようになっています。
便利なところ。
- 屋根があるので雨や雪の日に便利。
- 3列目も出入りは楽そう。
- ドア扉の開閉が、車内のボタン一つで出来るのは、地味に便利。
不便なところ。悪いところ。
- 駐車場でドアを開けるとき、路肩でドアを開けるときに気を使います。
- 特にドアを開けているとかなり悪目立ちします。視線を集めて、写真をいきなり撮られることも。子供は嫌がってました。(笑)
- 市川市の副市長公用車にも採用されたことで話題になりましたが、悪目立ちする車です。
フロントドア
ファルコンドアが注目されがちなModel Xですが、運転席と助手席のドアも便利に出来ています。
近づくと自動的にドアが開き、ブレーキを踏むとドアが閉まることも可能。
但し、子供がドアを開けるときには、後ろから人や車が来ていないか気を使います。
サイズ
全幅 2070 mm 全長5037 mm ホイールベース2965 mm
一言でいうとアメリカンサイズ。
日本の世田谷とかセットバックが必要なぐらい狭い道を走ることは全く考えていない作りです。
というか、テスラの開発者は世の中にそんな狭い道がある事を知らないのかもしれません。(笑)
Model XはModel Sがベース車ですが、サイズ的にはモデルSより大きく、車高も高い。SUVというよりも背の高いハッチバックという感じ。
モデルSのサイズは、全長x全幅x全高:4979x1950x1435mm/ホイールベース:2960mm
大きなガラスが印象的。
インテリア
1000万円超の高級車ですが、ギラギラした高級感はなく、わりとシックにまとまっていました。
操作パネル
車内にはいるとまず飛び込んでくるのが大きなディスプレイ。
スマホのアプリの設定の要領で、エアコンやナビの操作の他、車の機能の設定ができます。
ナビはGoogle Map。ナビとしての性能ははっきり言って日本製の方が上。
日本製のナビならどの車線に入っておけばいいか、交差点の様子がどうなっているかも絵で見せてくれますが、Teslaのナビはおおざっぱな案内しかありません。
首都高の案内とか、道を知らないと間違ってしまう人もいるのではないか?と思いました。
バックモニター代わりにもなります。
駐車中は便利ですが、走行中は不便。
超巨大な車なのに、なぜかリアミラーは小型なのですが、これは使い勝手が悪い。
液晶パネルはそんな高いものでもなくないですし、大型パネルは大きくて便利なのでどんどん採用されてくるのではないかと思います。
パネルは設定が悪かったのか、発色や解像度はいまいちでした。
iPad Proの方がよほどキレイです。そんな高いものでもないので、良いものを載せてくれればいいのに。
窓ガラス
車内にはいると飛び込んでくるのが、量販車で世界最大のスペースのフロント窓。
ワイパーでは、半分も拭けません。
スピードメーター回り
ハンドル奥のメーター回りは、Audiのバーチャルコックピットと同じようにメーターがなく、液晶画面になっています。
スピード、ナビだけでなく、今かかっている曲をジャケット付きで表示されたり、充電中は車両状況が表示されます。
なれるとこっちの方が便利なので、10年後の車は殆ど、こういう感じになっているのではないかと思います。
平らなフロア
フラットなフロアは乗り降り楽々で、リアシートも広々しています。
デザイン重視で座席の背面ポケットはなし。
スッキリとしたインテリアになっています。
ラゲッジスペース
7人乗りですが、椅子は簡単に収納することができて、荷室として使えます。
Model Xの荷室はかなり広いので荷物もたっぷり詰めます。大型テントでキャンプしに行くのも大丈夫。
おまけ ボンネットの下にエンジンがない フロントトランク
Model Xは電気自動車なので、フロントのボンネットの下にはエンジンがありません。
荷物入れになっています。(笑)
クラッシャブルゾーンになっていて、安全性も高まっているそう。
走行フィーリング
2.3トンを超える重量ですが、全く重さを感じさせない力強い。静かでなめらか力強い走り。
ゴルフ場のカートのスピードリミットを外したような?
車高の高い車ですが、背の高いミニバンやSUVにありがちなカーブを曲がるときのロールも意外なほど少ない。
ガソリンエンジンの車が古臭くなるような走り。
加速性能
P100Dの0~100km/h加速タイムは、ludicrous(ばかげた、こっけいな、笑うべき)モードにすると、余裕の3秒切り。
ポルシェ911カレラSの0-100km/h加速は3.9秒。
日産GT-Rや、ポルシェで最も速い911ターボSを凌ぐ加速性能で、誰がそんな加速をつかうんだと。
ほんとにバカげてますね。(笑)
高速道路の料金所で試してみましたが、ほんとうにあっという間に100kmに達します。
ギアチェンジがなくどこまで伸びていく、なんて悠長なことは言ってられません。
アクセルを踏んでから法定速度までは、本当に一瞬。
頭や体がシートに打ち付けられ、一気にトップスピードに入る、ジェットコースターのような加速感。
しかも静か。
電気自動車の特性を生かして、低速からトルクフルな走り。
ガソリン車とは全く違う乗り物です。
ハンドルはAudiよりは重く、BMWよりは軽い感じ。
エンジンブレーキ
回生ブレーキを採用していて、アクセルペダルを外すとすぐにブレーキがかかります。
慣れるまでは、カックンカックンしてしまうのに注意しましょう。
エアサス
背が高く、ふわふわした乗り心地なのかと思い記や、Lexus RXよりは固め。
電池がフロアに敷いてあって低重心になっているのかもしれません。
自動運転
テスラ自慢の自動運動機能。
Autopilot
Auto Pilotと呼ばれる、車線をキープして、先行車との距離を保ってくれるクルーズコントロール機能がついています。
自動運転技術ではLevel2と呼ばれるものです。
しっかりハンドルを握っていないと警告が出るようになっていますが、Audiや他社のものに比べて警告が出る迄の時間は遅くなっていると感じました。
一方で、長い直線の道路はしっかり握っているのに警告表示が出てしまい、そのままにして置いたら、一度エンジンを切るまではAutopilotモードを設定できなくなるは困ったもの。
普通に走っている分にはいいのですが、車線変更をした後、急に加減速してしまうこともあったりして、まだまだ改良が必要だなという印象です。
すごいのは、システムが車に内蔵の携帯電話ネットワークを通じてアップデートされるので、新しい機能が加わっていく点。
年内に信号や一時停止標識を認識し、市街地での自動運転が可能になる機能が追加される予定とアナウンスされています。
Level2
Level2は、テスラだけでなく多くの自動車メーカーですでに実現していて、実はトヨタ車でも導入されています。
実際にテスラとトヨタの自動運転機能を使ってみた印象は、トヨタのセーフティセンスと同程度というものでした。
というか、トヨタのセーフティーセンスの方が、安定しているし、加速減速も滑らかな印象を持ちました。
オーディオ
17 個のネオジウム スピーカーを搭載したカスタム オーディオ システムとのことですが、オーディオの音質はまぁまぁ。1000万円超の車にしては、イマイチかも。
インターネットラジオがきけるのがさすがテスラ。
アメリカのラジオをかけて、コストコに行けばもうアメリカです。
電気
テスラを借りて一番気になるのが充電スタンドの存在。
休憩ついでや、買い物ついでなど、なにかのついでに充電するのが良いかと思います。
電費
200-240kWh/kmぐらい。4.17-5km/kWhです。
エアコンの使用量でダイブ変わってくるそうです。
充電ステーション
Tesla専用のスタンドでは無料で充電可能。但し、全国で十数か所しかありません。
でも、Tesla専用スタンドでなくても充電は可能になっていて、サービスエリアやショッピングモールにある充電スタンドの他、ホテルや、日産や三菱のディーラーでも充電が可能。
日産のディーラーはあちこちにあるので、充電場所には困りません。
EVSmartというサイトでGoogle Mapから探すことができますが、あちこちにスタンドがあるのがわかります。
今回は、サービスエリアで休憩ついでに充電しました。
充電は簡単。スイカのような専用カードを端末にかざして、後はセルフのガソリンスタンドと同じ要領で電気を入れていきます。
10分で6kWhの充電が可能。
30分で18kWh。走行距離にすると120km分なので、結構時間はかかりますね。
買い物や食事ついでに充電するのがよさそうです。
Tesla Model X感想
遊び心満載の車がTeslaのModel X。
ガルウィング、暴力的な加速性能、世界最大のフロントウィンド、巨大な車体、そして値段。実用性を完全に無視した個性的な車になっています。
いや本当にLudicrous。笑っちゃうんですよね。(笑)
駐車場に止めたらじろじろ見られるし、駐車場に止めるのも、後部座席の扉を開けるのも面倒。
スーパーに買い物とか、子供の送り迎えとかには全く向かない車です。
巨大な車体で実際事故も多いそうで、2メートルを超える幅で跳ね上げ式のコインパーキングに擦ってしまったり、車高も意外と低いのでお腹を擦ってしまったり、細い田舎道を走ってると車線がはみ出ていることを後ろの車にクラクションで鳴らされたり、と、はっきりいって日本にあまり向いていない気もします。
Tesla Model Xは良くも悪くもアメリカンカー。
最先端のテクノロジーが搭載された未来感あふれるくるま。
ドライブは、高速道路を中心に。
古い温泉街の急な道には向きません。
大きな駐車場があるところに行くことをお勧めします。
クリアランスは、137mm - 211mmの間でタッチパネルから変更することができます。
そうはいっても、ガルウィングのドアはわかりやすいし、子供もびっくり。
普段使いは難しそうだけど、レンタカーで借りて旅行に行くにはちょうどいい車なんじゃないかな。(笑)
Model Y
はっきり言ってわたってしまうほどバカでかいModel X。
コンパクトなサイズModel Yが発表されています。
これぐらいがちょうどいいかな。
Model Yの日本導入はいつ?
Model Yは早い地域では、2020年3月に電池の容量が大きい高性能モデルのLong Range (AWD/Performance)が発売されています。
2021年には廉価なStandardモデルも発売されています。
ところが、残念ながら、日本でのTesla Model Yの発売はまだ未定。2022年前後となりそうです。
廉価版の価格は4万ドル程度なので日本で発売されるとしたら450万円ぐらいでしょうか?
これはかなりお手頃。
日本でもモデル3は発売開始後、納車まで時間がかかりましたが、モデルYも大人気のモデルになりそうですね。
テスラ公式ホームページでは、日本後版のTesla Yの紹介ページが出来ています。
最新情報をチェックしてみてください。
Anyca招待コード
テスラもお得に借りることができるエニカの招待コード。招待コードだけではなくAnycaの使い方やAnycaの借り方についても紹介します。