ここのところずっと続いている世界的なコーヒーブーム。中でも、コンビニコーヒーや喫茶店より美味しい、豆から飲むまでの全ての過程を拘ったスペシャリティコーヒーはコーヒー好きの憧れ。
このスペシャリティコーヒーを最高の焙煎でコーヒーを自宅で楽しめる家電が発売されています。
極上のコーヒーを自宅で楽しめるという幸せ。そんな21世紀の奇跡を実現したコーヒー焙煎器The Roastのレビューです。The Roastの口コミもまとめます。
目次
Panasonic The Roastとは?
Panasonic The Roastとは家庭用のコーヒー焙煎機。これまでもコーヒー愛好家向けに家庭用の焙煎器はありましたが、The Roastは、家でお手軽にスペシャリティコーヒーが焙煎できる機械です。
焙煎には焙煎器とそれを使いこなす職人技術が要求されますが、マメ毎に異なる焙煎方法を熟練焙煎士の技術をAI/IoT技術で家庭用の機械にスマホでプログラムすることができるという焙煎器です。
まだまだ珍しいのか、家庭用焙煎器を実際に使った素人の方の口コミやレビューはネット上にあまりなかったので、ちょっと興味があったので汐留のパナソニックセンターに行って説明を聞いて実際に試してみました。
尚、The Roastはコーヒー豆の焙煎器であって、コーヒーメーカーではないので、抽出はThe Roastではできません。
美味しいコーヒーを淹れる方程式
料理は科学と言われますが、おいしいコーヒーの作り方も科学的に説明可能で、美味しいコーヒーの方程式があるそうです。
(バルミューダで話題の高級炊飯器の場合も、「理想炊飯曲線」が早くから解明されているとか。)
話がそれましたが、美味しいコーヒーを作る条件は3つ。
1 生豆 70%、2 焙煎 20%、3 抽出 10%だそうです。
The Roastの生豆
美味しいコーヒーを淹れるのに一番重要なのは生豆。The Roastでは、生豆にももちろんこだわっていて、石光商事(神戸市)のスペシャリティコーヒー用の豆を使います。
これを毎月、購入する仕組みです。ワインとかでもこういう毎月購入する仕組みがありますね。
ちなみに石光商事は、コーヒー豆を輸入しているだけでなく、美味しいコーヒー豆の研究までしているそうです。
商社は、情報産業みたいですね。 普通のコーヒーでも口コミでも話題のSeed To Cupです。と言われれれば、ちょっとおいしくなる気がしませんか?(笑)
The Roastの焙煎
生豆を揃えたら、焙煎。いよいよThe Roastの出番です。
生豆をそろえるといっても、毎月送られてくるパックを開けるだけですが。(笑)
The Roastのしくみと使い方
焙煎士 後藤直紀氏の焙煎方法をプログラム化して素人でも簡単に家庭でプロの焙煎が楽しめるというのがこの焙煎器のすごいところ。
本体操作は簡単。焙煎工程は完全自動化されていてスマホを使って操作します。
焙煎方法は生豆ごとに異なるのですが、毎月送られてくる様々な生豆のパックに、QRコードがついているので、このQRコードをスキャンしてマメを認識させる仕組み。
マメ毎に異なる焙煎プロファイルをインターネット経由でダウンロードして、マメ毎に最適化された焙煎をThe Roastが行ってくれます。
焙煎中は、本体からは香りはしますが、煙はでません。
The Roastは、スマホアプリを使いますが、アプリがあるのはアイフォンだけ。
残念ながらThe Roastは、アンドロイドには対応していません。
The Roastの掃除とか
こういうキッチン家電の常で、焙煎した後の掃除がめんどくさそうな気もしましたが、The Roastは、カスや清掃の手間はまったくいらないというのがウリの一つです。
イギリスの会社と技術提携しメンテナンスフリーを実現しているそうです。この辺はThe Roastの良いところなので、口コミやレビューでももっと取り上げられてもいいのになと思います
The Roastの抽出
The Roastは焙煎器なので、抽出工程はThe Roastではやってくれません。
抽出は、ユーザーが自分自身で行います。
といっても、具体的には、焙煎されたコーヒー豆を自分でミルして、ドリップするだけ。
今なら、キャンペーン中なのでThe Roastの購入特典として、カリタ製ミルがつきます。(2018年7月30日まで)。
また、The Roastの購入者には、分厚いコーヒーブックがおまけでつきます。
これは、コーヒーのウンチクが充実。
例えば、フレーバーとアロマの違いがグラフィックでわかるとか、生豆ごとに、フレーバーチャートがあるとか。
文学的な食レポでなく、科学ですね。
女性向けというより、男性向けなのかな?
エイジングについて
The Roastは、いま話題の熟成にも対応しています。
焙煎日時と、抽出日時の時間経過で味の違いを自分で確認できるエイジング。
自分の好みにあったエイジングをさがすことができます。
自分の最適なエイジングがわかるのは、The Roastは抽出工程は自動化せずに、購入者が自分で抽出するようにしているから。
人間の残留体内酵素は、ひとそれぞれであり、同じコーヒー豆でも人により違いがでるそうです。
コーヒーに、ミルクや砂糖を入れて飲むのにも個人差がありますもんね。
コーヒーが嫌いな人でも、スペシャルティコーヒーなら飲める人もいるそうです。
苦手なものは食材、作り方が悪いという美味しんぼ理論ですね。(笑)
日本酒でも、おなじようなことがあるのを思い出しました。
安い日本酒は、飲めなくても純米大吟醸なら飲める人もいますもんね。
美味しいコーヒーの注ぎ方のコツ
コーヒーをドリップで抽出するのは、難しいとおもいましたが、注ぎ方のコツも教わりました。
ヤカンのノズルの細さと、中心に円周上にまわす事が大切だそうです。
500円玉の大きさ程度の範囲にお湯を注ぎます。
このコツを知らないと、お湯を外周いっぱいに注いでしまう人も多いかもしれませんが、ここに注意すれば誰でもフワーとふくれあがる。
これは感動ものです。
年期や厳しい修行が必要な、職人技ではなかったんですね。
The Roastで焙煎したマメだけでなくなんでも応用できそうです。
是非試してみてください。
美味しいコーヒーかどうか見分ける質問
余談になりますが、スペシャリティコーヒーが美味しいかどうかはかんたんな質問でわかるそうです。
「そのコーヒーの焙煎士名と焙煎日時を聞く」というものです。
コンビニコーヒー、喫茶店のコーヒーではこうはいきませんね。
そういえば、日本酒でも、杜氏の名前とビン詰め日時を明記しているものがありますね。
The Roastの口コミ
自宅用焙煎器というめちゃくちゃニッチな商品で価格も安くないので口コミの数自体はほとんどありません。
The Roastのユーザーさんは、カフェやお店の方が多い模様。
個人で買うのはちょっと高いですよね。
但し、The Roastを使っている人の中ではかなりの評判の高さです。
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The Roastの感想
The Roastは高いけど唯一の存在
コーヒー焙煎器というものすごいニッチなマーケットに10万円という価格で販売していることから、ネットで見てもThe Roastの購入体験や口コミは殆どありません。
でも、スペシャリティコーヒーを日頃飲んでいる人は、一度、試飲してみる事をお勧めします。
特に、エイジングの違いがよくわかるかもしれません。
自分で焙煎しているので違いがわかるかと思いますが、朝焙煎して、夕方飲むと、正直違いはわかりませんが、翌日飲むとその違いは、結構誰でもわかるかと思います。
正直、The Roastは、売れないと思いますし、事業としては赤字だと思います。
マーケットは狭そうだし、値段も高そうだし。
マス向けの商品ではないので、販売手法も、量販店で販売しないし、テレビ広告もしないという製品。
口コミやレビューも使った人が圧倒的にすくないので、なかなか広まらなさそうです。
分かる人だけが買ってもらえばいいというようなスタンス。
高級外車のような売り方ですね。
家庭用には高いかもしれませんが、旅館やホテルで出すコーヒー、ビジネス・ファーストクラスや空港のラウンジのコーヒーも焙煎したてのお豆、というのはいいかもしれません。
客室数が少ない温泉旅館だったらThe Roastを導入できるのでは? 例えば、コーヒーカップやコーヒーグッズで有名な波佐見焼エリアの温泉旅館に売り込んでいってもいいかもしれませんね。
なんだかんだ言って10万円という値段が気になってしまうThe Roastですが、でも、家でスペシャリティコーヒーを気軽に飲めるという、他にはないその価値がわかって経済的に余裕がある人には、お得な安い部類になると思います。
こういう尖がった商品を作るパナソニックさんって、すごいですね。頑張れ!
The Roastが買える場所
The Roastは、アマゾンや楽天などの通販で買う事は出来ず、ヤマダ電機ビックカメラなどの量販店でも販売されていません。
The Roastを買う事ができるのはパナソニックの公式サイトだけ。
リンクを張っておきますね。
公式 Panasonic The Roast