LUMIX G8 評価とレビュー LUMIX G7からの進化点
パナソニックのマイクロフォーサーズミラーレスカメラのLUMIX Gシリーズの最新機種LUMIX G8(LUMIX DMC-G8)のレビューと感想。LUMIX G8と前機種LUMIX G7との比較や他社競合機種との比較。
目次
パナソニック ミラーレスカメラ LUMIX Gシリーズ
LUMIX DMC-G8は、PanasonicのミラーレスデジタルカメラのミドルクラスLUMIX Gシリーズの7世代目の機種です。大体1年半ぐらいの周期で新機種が発売されています。
10万円台前半の価格なので、オリンパスのOM-D E-M5 Mark2やソニーのα6000シリーズが競合してきます。
初代「DMC-G1」
DMC-Gシリーズは2008年10月に発売された初代「DMC-G1」からスタート。オリンパスと共同開発したマイクロフォーサーズ規格を採用した最初のミラーレスカメラ。動画撮影は非対応でした。
DMC-G2
初代DMC-G1の大ヒットを受けて第二世代として発売されたDMC-G2。2010年4月に発売されました。この機種から動画撮影が可能となっています。
DMC-G3
2011年7月にはDMC-G3が登場。画素センサーがリニューアル。1600万画素のセンサーです。
DMC-G5
DMC-G3の次はDMC-G5。DMC-G4は数字が悪いからか飛ばされています。2012年9月の発売。
DMC-G6
2013年6月20日発売
DMC-G7
2015年6月25日発売。4K動画の撮影記録が可能。
DMC-G8
LUMIX G8は、2016年10月21日発売されました。
LUMIX G8
LUMIX G8は、LUMIX Gシリーズとしては7世代目となる機種。ウリはこれまで評判で動画撮影機能をそのまま引き継ぎつつ、防塵防滴仕様やボディ内手ブレ補正を搭載したことです。
運動会向けにも良さそうですね。
LUMIX G8主要機能
- 5段分のボディ内手ブレ補正 (効果が本当だとすればオリンパス並みになりましたね。ソニーもα6500で5段分のボディ内手振れ補正を入れてきました。)
- ローパスフィルターレス16M Live MOSセンサー(ローパスフィルターレスは最近の流れですね。画素数はフォーサーズ機のセンサーはこの辺りで打ち止めのようです。技術的にも成熟されているのでこれで十分です。)
- 防塵・防滴仕様 (小雨、温泉、スキー場、海、など水が気になる場所や、砂浜の小さい砂も本体内に入り込まないので便利な機能です。オリンパスはOMD M5もM1も防塵・防滴仕様なので悩みますね。ただし、レンズも防塵・防滴仕様に対応している必要があります。)
- 4K 30p動画(4K撮影は標準的になってきました。この機種で撮影したサンプルがあるのですがこれは凄いです。下の方に貼って置くので是非見てください。圧巻の映像美。)
- 重量 約453g(本体のみ) (ミラーレス上位機種としては他社のカメラも大体このあたりです。ちなみにG8はレンズと合わせると715グラムだそうです。)
- オートフォーカス:合焦速度約0.05秒ファストハイブリッドAF。撮影可能領域の65%をカバーする測距点数は315点。(世界最高速とするピント合わせの能力。測距点数の多さと合わせて素晴らしい能力を発揮します。動き回るペットや子供の撮影は勿論、運動会程度であれば十分こなせそうですね。)
- シャッタースピード:1/2000〜30秒、バルブ、1/32000秒までの電子シャッター
- 最高撮影速度:約9コマ/秒、連足撮影枚数はJpeg撮影時300枚、Raw撮影時45枚 (ソニーのα6500に比べると劣りますが、必要十分です。)
- 背面液晶モニター:可動式液晶モニター (チルト式は便利です)
LUMIX G8 作例
LUMIX G8 サンプル写真
まぁプロが撮った写真なんでしょうけど、ここまで取れれば十分ですよね。
これも北海道っぽい。
これも北海道っぽい。登別温泉あたりかな?
LUMIX G8 4K撮影 サンプル動画
LUMIX G8の海外版製品(中身は同じ)のサンプル動画が公開されています。元々Lumix Gシリーズは動画に定評があるカメラでしたが、圧巻。時代はコンパクトデジタルカメラと言えども高画質な動画性能も要求されます。プロ並みの動画も撮影できます。
LUMIX G8とLUMIX G7の比較
LUMIX G7からLUMIX G8への変更点
オリンパスミラーレス同様「ボディ内手ブレ補正」と「防塵防滴仕様」を搭載が大きな向上点です。マイクロフォーサーズ同士なのでかぶってしまった感もありますが。笑
- ボディ内手ブレ補正の搭載
- 防塵防滴仕様の搭載
- 連写 8コマ/秒 → 9コマ/秒
- ファインダー倍率 0.70倍 → 0.74倍 (35mm判換算)
- 重量は93g増加しました。
- サイズは大きくなってしまってます。 124.9×86.2×77.4mm → 128.4×89.0x74.3mm
LUMIX G8はこんな人におすすめ
恐らく、この記事を見ている方は、LUMIX G8に興味がある方だと思います。
このカメラの良い所は、定評ある動画撮影能力に加え、手振れ補正と防塵防滴仕様など、耐久性と信頼性が増したことです。
LUMIX G8をおすすめしたい人はこんな人
- すでにLUMIX Gシリーズのカメラを持っている人 ← 機能がブラッシュアップされています。レンズ資産も使いまわせるのでいいですね。
- 動画に強いカメラが欲しい。予算も10万円ぐらい迄出せる人 ← 価格的にはAPSやミラーレスも競合してくるかと思いますが、納得がいく性能であるかと思います。
- スマホや安いデジカメでは不足だが、小さくて軽いカメラをが欲しい人 ← こういった方は結構いらっしゃるのでないかと。
- 4K撮影が出来るカメラを考えている人 ← 4K画像は今後のトレンドですね。対応するテレビがまだ普及していないとも言われますが、10年後に撮った映像を見直すときは4Kであったほうが満足度は高いと思います。(10年前のFHDで無い映像をみると、FHDで撮って置けばよかったとおもいませんか?)
- Panasonicが好きな人/Panasonicのカメラが欲しい人
- レンズの付け替えを楽しみたい人 ← ミラーレスの中で一番歴史があるのがマイクロフォーサーズという規格です。パナソニックだけでなくオリンパスからも同種の規格のレンズが出ているので多種多様なバラエティの中から自分の好みのレンズを探し出すのも楽しみの一つです。我が家でもオリンパスとパナソニックの両方のレンズを使っています。
② 大きさや重さをあまり気にしないというなら、ミラーレス機を。10万円出せるのであればかなり良い機種が買えます。
同時期にオリンパス、ソニー、キャノンからも同価格帯の新製品が出されています。
ソニーからは、ミラーレス機のα6500も同時期に発表されておりますが、こちらでもピント合わせの機能が強化されており、同種類の技術を投入してきているようです。
動画撮影の安定性を求めるならパナソニック。静止画のスペックを見るならソニーといったところでしょうか?
Sony α6500 評価とレビュー α6300 からの進化点
間もなく発売されるGH5も検討対象となりそうです。
余談 GPS付カメラ
GPSは安いコンパクトカメラには付いているのですが、高級コンデジにはほとんどついていないんですよね。
GPSがついていると写真の検索に便利なんですけどね。
LUMIX G8のライバルとなるミラーレスカメラ 主要機種 対比表
LUMIX G8を検討している人用に、現在販売されているSonyのミラーレスカメラとの性能対比表を作ってみました。
大きさと重さを気にしない、あるいは予算の制約がある人はこちらも検討してみてください。
お勧めはソニーのα6500かオリンパスのOM D。或いは5万円程度に予算を下げてペンシリーズを買って、余ったお金でレンズやフラッシュを追加すると言うのが写真好きとしては一番幸せになれるかも。
参考にしてください。
α99 II ILCA-99M2 | α6300 ILCE-6300 | α7 II ILCE-7M2K | α6000 ILCE-6000L | α5100 ILCE-5100L | α5000 ILCE-5000L | OM-D E-M5 Mark II | OM-D E-M5 | OM-D E-M10 Mark II (中位機種) | OLYMPUS PEN Lite E-PL7(初心者向け) | EOS M5 (中位機種) | EOS M3 (初心者向け) | |
実績価格 (Body) | 377990 | 110000 | 150753 | 85037 | 販売終了 | 57500 | 47800 | 46200 | ||||
発売年 | 2016年11月 | 2016年3月 | 2015年3月 | 2014年3月 | 2014年9月 | 2014年2月 | 2015年2月 | 2012年3月 | 2015年8月 | 2014年9月 | 2016年11月下旬 | 2015年2月 |
センサー | 4360 万画素 | 2500 万画素 | 2470 万画素 | 2470 万画素 | 2470 万画素 | 2040 万画素 | 約1720万画素 フォーサーズ | 約1685万画素 フォーサーズ | 約1720万画素 フォーサーズ | 約1720万画素 フォーサーズ | 約2470万画素 APS-C | 約2470万画素 APS-C |
手振れ防止 | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | なし | なし | |||
ISO感度(静止画時) | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~16000 | 標準:ISO100~1600 | 標準:ISO100~1600 | 標準:ISO100~1600 | 標準:ISO100~1600 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~12800 |
コマ速/秒(約) | 12 コマ/秒 | 11 コマ/秒 | 5 コマ/秒 | 11 コマ/秒 | 6 コマ/秒 | 3.5 コマ/秒 | 10 コマ/秒 | 9 コマ/秒 | 8.5 コマ/秒 | 8 コマ/秒 | 最高約7コマ/秒(AF追従)、最高約9コマ/秒(AF固定) | 4.2 コマ/秒 |
AF | ハイブリッドCMOS AF III | |||||||||||
液晶 | 3インチ122.88万ドット | 3インチ92.16万ドット | 3インチ122.88万ドット | 3インチ92.16万ドット | 3インチ92.16万ドット | 3インチ46.08万ドット | 3インチ 104万ドット | 3インチ61万ドット | 3インチ 104万ドット | 3インチ 104万ドット | ワイド3.2型(3:2)約162万ドット | 3インチ 104万ドット |
防水防塵 | ○ | ○ | ○ | なし | なし | なし | ○ | ○ | なし | なし | なし | なし |
GPS | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
Wi-Fi | あり | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | あり | あり | あり | あり |
NFC | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | あり | あり |
重さ(CIPA基準) | 770 g | 361 g | 556 g | 285 g | 224 g | 210 g | 417 g | 373 g | 342 g | 309 g | 427 g | 319 g |
動画対応 | 4K(3840x2160) | 4K(3840x2160) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) | フルHD(1920x1080) |
お勧めは?
価格的にはOlympusのOM DやCanonのEOS M5がLUMIX G8の購入を検討する際のライバルになると思います。
このカメラを欲しい方は4K撮影機能が目当てかと思いますが、もしそうでないならオリンパス。
4Kをどうしても重視するならパナソニック。4Kを偶にとる、普段は写真という人はソニーかな?
マイクロフォーサーズではオリンパスが新機種を出しているので順当にいけばこちらが比較対象になります。
Olympus OM-D EM1 Mark II 評価とレビュー OM-D EM1との違い
個人的には、CanonのEOS M5ならLUMIX G8の圧勝。CanonのEOS M5と比べるくらいならいっそ高級コンデジのSony RX100 M5を購入してもいいのでは?
ミラーレス機であれば、フォーサーズではありませんが、ソニーの機種も気になります。
例えば、α6500。
Canon EOS M5については下に記事を書きましたのでこちらも参考にしてください。
あわせてほしいレンズ
マイクロフォーサーズはオリンパスとパナソニックが主導して策定された規格なので、パナソニックのカメラでもオリンパスのレンズがそのまま使えるようになっています。
値段や種類、豊富なレンズを選べるのもフォーサーズ規格のミラーレスの良さです。
標準ズームレンズ
Pana Leicaの12-60とM Zuiko 12-100の登場で、マイクロフォーサーズ用にはどのレンズを標準ズームとして買えばよいか、選択肢がたくさんあってわからないというある意味幸せな悩みを抱えてしまう迷えるマイクロフォーサーズユーザーのために比較してみました。
キットレンズの次に買うレンズ オリンパス パナソニック マイクロフォーサーズのおすすめ標準ズームレンズ
格安レンズ
オリンパスのお勧めレンズは何本かありますが、このレンズは防滴防塵機能もついていているのでお勧め。
本当は4万円近いレンズなのですが、なぜか黒色だけ投げ売り中です。(シルバーの半額)
レビューを書いたので良かったら見てみてください。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ 評価とレビュー 作例も
LUMIX G8を本体で買って、これを1万円で買うというのが普段使いとしてはお勧めかも。