ライカブランドをつけたパナソニックのマイクロフォーサーズ規格の標準レンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)。2017年2月23日に発売されました。
私が普段使うのはパナソニックのカメラではなく、オリンパスのカメラ(Olympus OM-D EM1 Mark II)なのですが、PanaLeicaの単焦点レンズが好きなのでこちらも買ってみました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROもあるのですが、Leica12-60の方がコンパクトで軽く使い勝手がいいので普段はこっちをつけっぱなしにしています。笑 気になる人も多いので、M Zuiko 12-100との使い比べてみた感想も書きますね。
>> Olympus OM-D EM1 Mark II 評価とレビュー
>> M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 評価とレビュー
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmは、発売から半年以上たちますが、人気で生産が追いついておらず品薄状態が続いている人気のレンズです。この記事は、使用後半年経ってきたレビューですが、都度都度更新していこうと思います。
パナソニックらしい動画対応のライカブランドのレンズの真価は?M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO等、マイクロフォーサーズの標準レンズは選択肢がかなり豊富になってきましたが、つけっぱなしにできる標準ズームレンズはどれが一番でしょうか?
目次
- 1 「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)の評価とレビュー。
- 2 「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)動画対応
- 3 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとの比較
- 4 LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmと銀座日本橋散歩
- 5 「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060) レビュー集
- 6 「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)の価格
- 7 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0
- 8 LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmと合わせたいミラーレスカメラ
- 9 ミラーレス交換レンズ
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)の評価とレビュー。
パナソニックやオリンパスのマイクロフォーサーズ用の常用ズームは、本レンズ12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. に先立って発売された、オリンパスの12-100mmのF4通しや同じくオリンパスのProレンズの12-40mm 2.8、手軽な便利ズームで行けば、zuiko 14-150mm、更にはたたき売りされているZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZと価格から画質、ズーム域がそろってます。
しかもこれら5本のレンズはマイクロフォーサーズの特性を生かした軽量かつコンパクトなつくりになっているのはもちろんのこと、すべて防塵防滴のコンパクトなズームレンズとなっています。
標準ズームの選択肢が豊富にありすぎるというマイクロフォーサーズユーザーとして大変嬉しい状況ですね。
さて、今回レビューしているLeica12-60mm / F2.8-4.0 ASPH.は、35mmフルサイズ換算で24-120mm。
フルサイズの場合、標準的なレンズ-いわゆる大三元と言われるレンズ-の中核をなすのが焦点距離24-70mmでF2.8のレンズ。一段落ちる、小三元レンズの中核標準ズームは24-105のF4。Leica 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH.は、24-105F4よりもズーム域が広く、F値は小さいという面白いレンズになっています。
もちろんフルサイズ機とマイクロフォーサーズのレンズを同じように比べることはできませんが、使い勝手という点でみると、LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmは、一般的な標準ズームレンズよりも広いズーム範囲と明るいレンズが魅力的なレンズです。
しかも手振れ補正も内蔵。パナソニックユーザーにはうれしい機能ですね。
但し、残念ながら、オリンパス機では使うことはできないので、カメラ本体とレンズ本体のそれぞれの手振れ補正を生かしたzuiko 12-100のようなカメラの手振れ補正をアシストして更に強力にするという事はできません。
ライカブランド 標準ズームレンズ 「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)
上で書いた通り、焦点距離は35mm判換算で24-120mm相当。ズーム比は5倍で中望遠域をカバーしています。
ちなみに、パナソニックからは、ライカブランドではない、同じ焦点距離でF値が少し暗い「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」も発売中です。
このレンズとの違いは、重量、解放値、ブランドネーム。
ELMARIT (エルマリート)とは
ライカブランドのELMARIT (エルマリート)を名前にかざすレンズ。
ELMARIT (エルマリート)とはライカレンズのシリーズ名です。ライカブランドのレンズは、明るさ事にシリーズ名をつけているのですが、対応関係を下の表にまとめました。
レンズの 明るさ | シリーズ名 |
F1.4 | SUMMILUX (ズミルクス) |
F2.0 | SUMMICRON (ズミクロン) |
F2.8 | ELMARIT (エルマリート) |
F3.5以上 | ELMAR (エルマー) |
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)スペック
レンズ構成は12群14枚。その内、非球面レンズが4枚、EDレンズが2枚。
レンズ内手振れ補正機能もあり。(公式では1から2段分)
AF駆動はパナソニックお得意のリニアモーターで240fps駆動のコントラストAFに対応。
フィルター径は62mmになります。(62mmは手元になかったので新たに買いそろえました。)
最短撮影距離は広角端0.2m、望遠端0.24m。最大撮影倍率は0.3倍。
結構、寄れるレンズです。つけっぱなしにしておきたい便利ズームレンズは、寄れるというのは重要な性能なのですが、このレンズも使ってみて不都合は感じさせません。
外形寸法は68.4×約86mm(最大径×全長)。質量は約320g。
重量はマイクロフォーサーズのレンズとしては軽いほうではないですが、質感も含めてしっかりしているし、それこそフルサイズ用のレンズに比べればものすごい軽量です。
ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZとの比較では、軽くコンパクトになっているので、持ち歩きに便利なレンズです。
スペックには表れない質感も非常に良好です。金属製の筐体のひんやりとしてさらっとした感触や、ズームレンズを回したトルクや機械の精度の高さは、さすがライカブランド。気持ちが昂っちゃいます。
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)動画対応
最近発売されたLumix GH5をはじめパナソニックのミラーレスカメラは動画に強いことで定評があります。
動画に強いとは、動画撮影時のAF合わせの速さ、正確さ、静粛性です。
GH5に組み合わせるならこのレンズですね。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとの比較
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmとM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROをLEICAレンズの視点で書きます。
共通点
共に、防塵防滴低温対応、画質の良さという点がキーワード。
LEICAレンズが優れている点
LEICAレンズが優れている点は、動画対応を考えた静粛性。2.8からはじまる解放F値も魅力ですね。
重量の差も気になる人は気になるカモ。オリンパスは重量561gとなかなか重量があります。
コンパクトで軽量なのはLeicaのほう。約320gです。
上にも書きましたが、コンパクトで持ち運びがしやすいので、出番が増えてきている気がします。
下の写真は、一番右が、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm、右から2番目がLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm、右から3番目がM.Zuiko 14-150なのですが、LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmは、14-150に近い大きさです。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mmが優れている点
逆にM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mmが良い点は、100mmという望遠とライカレンズにない超強力な手振れ補正でしょう。ただし、こちらは組み合わせるカメラ本体を選ぶので、パナソニックのミラーレスカメラであれば、気にしなくていいかも。
その他、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mmについては別の記事にまとめています。こちらも大人気のマイクロフォーサーズのレンズです。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 評価とレビュー
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmと銀座日本橋散歩
夜の銀座と日本橋散歩。手持ちの撮影で暗がりという悪条件での撮影。カメラはオリンパスのOMD EM1 Mark2です。
手振れ補正はオリンパスのカメラと合わせると使えないのですが、オリンパスのカメラ本体の手振れ補正機能が使えるので、手持ちでもなんとかなります。
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmは、オリンパスの12-100よりも小さく軽くコンパクトなので、散歩にぴったりです。
焦点距離12mm ISO200 F5.6 0.8秒
1秒近いシャッタースピードだと歩行者が消えてしまいます。(足はお化けのようにのこっていますが)
焦点距離23mm ISO200 F7.1 0.8秒
焦点距離29mm ISO200 F8.0 0.6秒
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060) レビュー集
Photo Yodobashi
ヨドバシのセンスのいいレビュー。
作例も素敵な写真が多数なのですが、まだ(2018年1月現在)、LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」のレビューは掲載されていません。
DPREVIEW (英語)
サンプルが多数。
https://www.dpreview.com/products/panasonic/lenses/panasonic_leica_dg_12-60_2p8-4p0_asph
Flikcer作例他
リンク先でLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm の作例を確認できます。
ブログ記事
キレイな写真がたくさん。
動画実写
GH5との組み合わせ。
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)の価格
フルサイズのレンズ程の価格の高さは無いですが、実売10万円程度。
人気で品薄が続いているのであと1年ぐらいは大幅な価格下落はないものと予想しますがどうでしょうか? Amazonでは一時期8万3千円になったそうです。
中古でもたまに出ても10万円弱します。
レンズが出てまだ半年ぐらいですし、品薄も続いているので、早くほしい人が買っていくのかも。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0
そのほかのライカブランドのレンズ
こちらはLEICA DG VARIO-ELMARIT F2.8-4.0で12-60mmですが、ライカブランドのレンズもパナソニックから登場しました。
パナソニックのシステムは、LEICA DG VARIO-ELMARIT F2.8-4.0のラインで、 8-18mm F2.8-4、12-60mm F2.8-4、50-200mm F2.8-4の3種類が用意されています。さしずめ、パナライカの小三元?でしょうか。
レビューはこちらに書きました。
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-E08018)評価とレビュー
12-60mm F2.8-4はオリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROとキャラクターが被ってきているので、どちらにするか、フォーサーズ所有者にはうれしい悩みのタネが増えますね。
マイクロフォーサーズの標準ズームの比較はこちら。
良い点、悪い点、それぞれの個性など。
オリンパス パナソニック マイクロフォーサーズのおすすめ標準ズームレンズ ProシリーズかPana Leicaか。
LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mmと合わせたいミラーレスカメラ
パナソニックのミラーレスカメラ
上のyoutubeの映像にもありましたが、動画撮影するならパナソニックのミラーレスと子のレンズを合わせた撮影が楽しそうです。
オリンパスのミラーレスカメラ
手振れ補正が本体に内蔵されているので、ライカレンズの画質を生かしたブレがない撮影が可能。
GH5もありますが、写真を撮るときはオリンパスのカメラと組み合わせるほうが多いです。
ミラーレス交換レンズ
標準ズームレンズ
Pana Leicaの12-60とM Zuiko 12-100の登場で、マイクロフォーサーズ用にはどのレンズを標準ズームとして買えばよいか、選択肢がたくさんあってわからないというある意味幸せな悩みを抱えてしまう迷えるマイクロフォーサーズユーザーのために比較してみました。
>> オリンパス パナソニック マイクロフォーサーズのおすすめ標準ズームレンズ
パナソニック
パナソニックのミラーレスレンズは種類が豊富。レンズ毎の特徴とお勧めを撮影例と合わせて紹介します。
オリンパス
マイクロフォーサーズの交換レンズ。標準ズーム、広角ズーム、超望遠ズーム、単焦点レンズ。色々レンズがありますが、お勧めと使用例と値段を紹介します。
12-40や14-150など標準ズーム比較も。